一般社団法人 グローカル政策研究所

阿部孝則の『寡黙な麻雀王者』

第36回連載

6月22日令昭位戦A 1リーグは第5節を迎えようとしていました。
今日でちょうど折り返し地点となり各者のポイント状況によっては目標や戦略などに差が出てくる頃かも知れません。
第4節終了時の成績は以下の通りです。
順位











上位陣に大きな変動はありません。
私は前節のマイナスがひびいてこのポジションですが、まだ下は見ずに上だけ見て闘うしかないでしょう。
1回戦は河野、谷井、仲川、阿部の並び。
東1局は先制リーチの谷井の1人テンパイという静かな立ち上がり。
東2局1本場で私は5-8マンの先制リーチをします。
程なく出アガリして表ドラ1つと裏ドラも1つ乗って5200は5500。
東3局は親の仲川が先制リーチ。
リーチ、タンヤオ、イーペーコーのマチはカン7ソウ。
これに後スジを追った河野が飛び込んで7700。
次局も先制リーチの仲川、しかし谷井も直ぐに追いかけリーチ。
こちらは谷井に軍配が上がり3900は4200の出アガリ。
東4局の私の親番は配牌に恵まれずそうそうに谷井の先制リーチを受けます。
タンヤオ、チートイツの2ソウ単騎。
山に3枚残りのマチも仲川が清一色仕掛けで対抗、谷井のリーチをかいくぐり2000,4000。
私は親かぶりで南入。
私は前局の失点を取り返すべくドラ 1の先制リーチを打ちますが惜しくも流局、仲川の1人ノーテン。
1本場では谷井が先制リーチ、マチは4-7マン。
これに親でドラ、ドラのイーシャンテンの河野が放銃、8000は8300。
南2局は仲川が先制リーチ。
宣言牌の6ソウをチーした私の手牌は清一色ドラ3の2-5-8-4-7ソウの5面マチ。
このマチなら倍満確定のこの手アガッたも同然くらいに思っていましたが、そんなに甘くないのが麻雀。
続いてリーチを宣言した谷井から放たれた4ソウは仲川の当たり牌でもあったのです。
競技麻雀ではアガリ者は常に1人というのが一般的でRMUでもそれは例外ではありません。
この場合は私の上家に座っている仲川の頭ハネとなり私は手牌を公開することが許されないのです。
谷井は16000の放銃ではなく1300の放銃で事なきを得ます。
ラス前は谷井、河野の二軒リーチとなりそのまま流局してオーラス。
3着目で迎えた私の親番は序盤で早くもタンヤオのイーシャンテン。
9巡目にテンパイしリーチとしますが私の現物で待っていた仲川に谷井が放銃。
6400の直撃で仲川が逆転トップ、私は3着のまま終了。
ツキに恵まれない感が否めずこの先の展開に不安を覚えずにはいられません。
2回戦は起家スタートの私。
リーチのみではありますが先制リーチを打ちます。
これは流局して河野と2人テンパイ。
次局も河野と私の2人リーチになりますが仲川が役なしでしぶとく交わして300,500+供託4000の大きなアガリ。
東2局は河野、仲川の2人テンパイ。
次局は私がピンフ、ドラドラの勝負手でリーチ。
しかしこれも流局して1人テンパイ、流局が多く重苦しい展開。
更に次局も先制リーチの私、マチは4-7マン。
これはすぐにツモって1000,2000+1000の収入。
東4局は谷井、河野の2人テンパイ。
1本場で私はイーペーコーの1300をアガリ南場の親番を迎えます。
10巡目にピンフ、一通の4-7マンでリーチ、4マンだと一気通貫の満貫手。
終盤に高目の4マンをツモ、裏も乗せて6000オール。
今までの鬱憤を晴らすかのような大きなアガリとなります。
次局も連チャンした後は河野が交わして南2局。
私の1人ノーテンの後は河野と私の2人テンパイ。
親の河野が刻んで連チャンした後の先制リーチに追いついた谷井が放銃、12000は12900。
次局は私が1000は2200をアガッて河野の連チャンを止めます。
南3局は谷井が親の仲川に2400の放銃。
次局も谷井から仲川へ5800は6100。
2本場ではようやく谷井がリーチ、一発ツモ、タンヤオの2000,4000は2200,4200。
オーラスは河野が1000で軽くアガリ2着、私は50000点越えの大きなトップ。
ここから一気にプラスに転じて行きたいところです。
3回戦は仲川、谷井、河野、阿部の並びでスタート。
谷井のメンタンピン先制リーチは河野に交わされ東2局。
仲川の先制リーチは一発でツモり2000,4000。
東3局は私が2-5-8ピンで先制リーチ、終盤にテンパイの谷井から2ピンが押し出され3900の収入。
親番を迎えた私は更に先制リーチで攻め立てます。
仲川に追いかけられますが直ぐにツモり1000オール。
しかし次局は私の1人ノーテンで南入。
親仲川の高目一気通貫のリーチを河野が1000で交わします。
南2局私は6-9ソウの高目メンタンピンのリーチ。
ソウズの上目は安く自信のリーチでしたがあえなく流局。
次局の谷井の先制リーチも流局、供託と積み棒がたまります。
供託欲しさの仕掛け合戦になりますが親の谷井の1人テンパイ。
次局は河野が1000は1900+2000のアガリ。
ラス前では私が仕掛けて2000のアガリ。
オーラスは私の親番。
上から下まで6500点差の厳しい展開。
激しい仕掛け合戦を制したのは仲川。
河野2着で私は3着に沈みます。
最終戦は阿部、河野、谷井、仲川の並び。
親で形式テンパイの私が仲川の仕掛けに放銃して3900。
ノーテン罰符と3900までならそう変わらないと判断した上での放銃なので問題ない。
次局は仲川のダマテンに河野が2000の放銃。
次局も私が仕掛けて2000のアガリ。
東4局、河野の早いリーチはドラドラの大物手。
中盤にツモって裏1は3000,6000。
親番を迎え私はタンヤオ、サンショクをテンパイするものの仲川に交わされ1000の放銃。
次局も仲川が軽く交わして早くも南3局。
親の谷井がリーチしてツモり2600オール。
ラス目の私はピンフ、イーペーコーをリーチ、マチは4-7マンで高めはドラの7マン。
これを同じくリーチの谷井から打ち取り8000は8300。
谷井からの直撃で2着目に浮上してオーラスを迎えます。
まずはラス目の谷井から中をアンカンしての先制リーチが入ります。
裏ドラ、カンドラもあり放銃すればほぼ満貫クラスが見えているだけに場に緊張が走ります。
またしても比較的僅差のため放銃した人は着順が落ちる事は間違いありません。
難しい局面でしたがピンフのみの現張りで追いついた私が直ぐに谷井から出アガリ、事なきを得ます。
長引いた時の引き際が非常に難しい局面だっただけに私もホッと胸を撫で下ろしたところで本日は終了。
ポイントもマイナス一桁となり後半戦に向けて弾みをつけて行けそうなところとなりました。

第37回連載へ続く...

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